フレクトのクラウドblog re:newal

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Amazon Chime SDK React Component LibraryのデモにChat機能を追加する

こんにちは。研究開発室の岡田です。

前回、Amazon Chime SDK React Component Libraryについて簡単な紹介記事を投稿しました。 執筆時点での、このライブラリの最新のアップデートであるver1.5.0ではChat関連のコンポーネントが追加されました。今回、これを使ってAWS公式のデモにChat機能を追加してみようと思います。

具体的には、このようなものを作ります。

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なお、今回はReactを使ったコーディングを使った少し込み入った話となります。 単純に動かしてみたいだけという方は、最後にリポジトリのURLを示しておりますので、そちらからコードを入手して動かしてみてください。

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Amazon Chime SDK React Component Library のデモを動かしてみた件

こんにちは。研究開発室の岡田です。

今年に入ってからAmazon Chime SDK (JavaScript SDK)の紹介記事を何度か投稿してきました。

当時からAmazon Chime SDKはWebRTCの難しいところを隠蔽しており、使いやすいSDKでした。 これに加え、AWSは今年9月に、これを更にReactでラップしたAmazon Chime SDK React Component Libraryを発表しました。

aws.amazon.com

シンプルでありながらかっこいいアプリが開発できるということなので、 Amazon Chime SDKでもやったように、今回もデモを動かしてどのようなことができるのか見てみたいと思います。

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Webworkerを使ってFaceSwapとバーチャル背景を同時に行う話。

こんにちは。研究開発室の岡田です。

前回は、Amazon Chime SDKを用いてPPTのスライドをバーチャル背景にしたビデオ会議を行う方法をご紹介しました。

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前回ご紹介した方法は、AIの処理や画像の処理をブラウザ上で行うことで実現していました。 今回はこれらの処理をwebworkerを用いて実行する方法についてご紹介したいと思います。

webworkerを使うことで、重いAI処理や画像処理を複数並列実行できるようになり、fpsの改善をはかることができます。 例えば、次の様な加工をリアルタイムで実施できるようになります。 f:id:Wok:20201018023426g:plain

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Microsoft AzureでSpring Boot製バッチを動かすために(1)

こんにちは。クラウドインテグレーション事業部の上原です。

弊社では「クラウドインテグレーション」の名前の通り、様々なクラウドサービスを活用したシステムを提供しています。

www.flect.co.jp

私がいま参加しているプロジェクトでは、インフラとして
ググっても情報が出てこないことでおなじみ Microsoft Azureを採用しています。
このプロジェクトで新しくバッチアプリケーションを作成することになり、そのためのサービスや構成について色々と調査する機会がありましたので、今回はこちらを共有させて頂こうと思います。

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Amazon Chime SDKでスライドをバーチャル背景に設定する

こんにちは。研究開発室の岡田です。

前回は、Amazon Chime SDKでビデオセッションの上限(16セッション)を超えて映像配信する実験をご紹介しました。

cloud.flect.co.jp

今回もAmazon Chime SDKについて、最近他のビデオ会議ツール等で話題になっていた機能を実現する方法をご紹介したいと思います。

今回ご紹介するのは、パワーポイントなどのスライドをバーチャル背景にする方法です。 最初に大きな話題になったのは、mmhmmでしたね。その後、Zoomでも同様の機能がリリースされました。リモートで行うプレゼンに臨場感が出て良いと思います。

これをAmazon Chime SDKを用いて実現する方法をご紹介します。 Amazon Chime SDK(js)を使うので、特にソフトウェアをインストールすることなく使えちゃいます!! また、スライド以外にも、画面共有可能なウィンドウをすべて背景にすることができます。 なので、例えばエディタとスピーカーを表示しながらライブコーディング、なんてことも出来たりします。

実際の動作イメージはこちらです。

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Amazon Chime SDK で16ビデオ通話セッションを超えてみる。

こんにちは。研究開発室の岡田です。

前回は、Amazon Chime SDKの新機能を使って作ったホワイトボード機能についてご紹介しました。

cloud.flect.co.jp

今回もAmazon Chime SDKについての話になりますが、少しトリッキーな使い方を実験をしてみたのでご紹介したいと思います。

具体的には、単一のSPA(Single Page Application)から複数の会議室に同時に参加できるかを実験しました。 これができれば、次のことが可能になると考えています。

  • (オンラインセミナーなどで、)Amazon Chime SDKの会議室あたりの最大接続数を超える人数に向けた講義が可能になる。
  • (オンラインセミナーなどで、)グループ単位で受講者のプライバシーを保護できる。

実験の結果、次のデモのように、単一のユーザ(登壇者)が複数の会議室に参加することで、会議室あたりのビデオ通話可能な最大ユーザ数(16名)を超えるユーザに対し、同時にビデオ通話ができることが確認できました。 また、登壇者以外の各会議室の参加者(受講者)間の会話や映像は他の会議室には伝わらないため、会議室間でプライバシーも保護することができます。 f:id:Wok:20200707205736g:plain このデモでは登壇者が2つの会議室に参加することで、30名のユーザとビデオ通話しています。*1

*1:このデモでは、動画をダミーのカメラデバイスに流し込むことで30名のユーザ(受講者)を模擬している。

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