みなさんこんにちは。エンジニアの佐藤です。
前回「LangGraphで最小限のAIエージェントを作る」というお話をしました。今回はこれを一歩進めて、AIエージェント同士の会話を試みたいと思います。
Microsoft AutoGenに辿り着くまで
前回はLangGraphを使いましたが、それは「著名なLangChainの姉妹品なら」という期待があったためです。実は、あのコードをクラスにして2つ展開すれば、エージェント同士の会話は成立します。しかし、「もっと簡単な方法はないのか?」という気持ちが募ってきました。筆者が最も苦痛に感じたのは、双方のやり取りのメッセージ履歴を維持し、それを元に条件分岐を判断する部分です。この処理はAIエージェントの核心ではありますが、当たり前の処理とも言えます。これらをフレームワークの内部に隠蔽し、メッセージのやり取りに集中できるフレームワークはないものでしょうか?世間では「2025年はAIエージェントの年だ」という期待も聞こえてきます。既にどこかで開発されているものはないのでしょうか?
そう思って探していると、Microsoft AutoGenを見つけました。執筆時点の安定版はv0.2ですので、本稿はこれを使います。年末年始にドキュメントを読んでいると、なかなか良さそうに感じました。筆者が魅力的に感じたのは以下の点です。
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